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SPACE BATTLESHIP ヤマト [ムービー]

観てきた。

当初の予想に反して、よく出来ていた。
予算と制作期間を考えたら、90点以上をあげてもいいと思う。
内容は、一作目と「さらば」を合わせたような内容だった。
自分と誕生日が10日ほどしか違わない木村君も、古代進役として頑張っていた。
真田さん役のギバちゃんと、島大介役の緒方直人が、かなりハマッていた。
藤堂平九郎長官も、橋爪功が似合いすぎ。
森雪の解釈の仕方も、あれはあれでいいのではないだろうか。

第一艦橋や艦長室がとても狭かったが、ちゃんと面積を割り出すと
あのぐらいな広さになるので、それに合わせてあるのには関心。

だけどね。
宇宙戦艦ヤマトの実写版をうたうなら、もっと考えて欲しい。
キャシャーンやヤッターマンの実写版とは違うんだから。
ヤマトはもっと訴えるものがあったから、アニメはあれだけ人気になったんだし。

細かく言うと、「1作目」と「さらば」は分けて欲しいし
ガミラス人は生身の生き物であって欲しい。
(スターウォーズ並の特殊メイクにお金が掛かるのは解るけど。。。)
(ガミラス側のエピソード描くのが省略できて楽なのは解るけど。。。)
そうしないと、ヤマトが描いていた
「ガミラス人だって生き残るためにやってるんだ。」
「戦うことでなく、愛し合うことだったんだ」が全く描けない。。。
つまり戦争体験世代が、そのとき子供だった自分たちに
伝えたかったことが、すっぽり抜け落ちてしまう。
そんなの昭和な考えだと言われそうだけど、
それが「宇宙戦艦ヤマト」だし。

それにやっぱり二作目を作って
地球防衛艦隊のアンドロメダ、主力戦艦などや
白色彗星帝国の艦船などを
今風な解釈でかっこよく描いた絵を見たかった。
あの辺のメカニックは、今でも神がかり的にカッコいいのに。。。
(今回のヤマト自身のモデリングはとても良かっただけに。。。)
(ヤマト復活編のアンドロメダや主力戦艦にはガッカリしただけに、、、)

2作分の内容をを1作に詰め込んでるから、駆け足になってしまって
冥王星に着くぐらいな雰囲気で、イスカンダルに行ってしまったし。

最初から波動砲は無いと思う。。。
「自分たちは恐ろしいものを持っている。」という自戒を
持ってアニメでは波動砲を使っていたのに。。。

あのガミラス艦はないと思う。。。。基本緑色にして欲しい。
ガミラス・デストロイヤーや三段空母、戦闘空母を見たかった。
あれでは「トップを狙え」の生きてる敵艦みたい。。。

やっぱりドメル将軍と七色星団で決戦をして欲しかったし。
瞬間物質移送器とドリルミサイルは必要でしょ?

ドメル将軍が「ガミラスと地球に栄光あれ」と言って自爆した
シーンも必要だと思う。
お互いが、どのような気持ちで戦っていたのかという証に。

デスラー総統が「ヤマトの諸君。」と本格的に言い出したのも
2作目の復讐戦からだし。安易に初登場から使うな。

真田さんが死ぬとき「古代、おまえを弟のように思っていた。」と
言うのは有名だけど、実写版だけ見ると「弟のように思う」ほど
エピソードが出てこないし。。。

古代進の、最初はガミラスへの憎しみだけな感情だったけど
最後にはデスラーと気持ちが通じる。みたいなことも描いて欲しかった。

山崎務が沖田艦長を演じていたが
何か彼は2作目の土方司令役の方が合っていた様な気がした。

ヤマトの乗組員のキャスティングが素晴らしいだけに
敵が生身なら、ガミラス人、スターシャのキャスティングや
白色彗星帝国の人やテレサのキャスティングがとても楽しめたのに。。。

また、2作に分けた方が木村拓哉や出演陣の箔も上がるし
興行成績も伸びると思うんだけどなぁ。。。

要はヤマトのディテールだけを描いて、大事なことを何も描いていないということだ。
「TBSのお偉いさんに言われたことは、やったよ」という感じ。
雇われ者が企画や監督をやると、こうなるのか?
やる気のある人が、10年後、エヴァンゲリオンみたいにやり直す?
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